oregano note

シンプルで合理的な生活

公文書に使用可能なボールペンから重要書類の使用する筆記具を考える

近頃なにかと話題の公文書だが、ボールペンのスペックには公文書に対応しているか否かという情報がある。

これらの規格についてはJISにより油性・水性・ゲルインクの3種類に対して定められている。
また海外製のボールペンについては、ISO準拠の規格もある。
こうした各ボールペンの公文書への対応状況は、情報を公開しているメーカーや、有志のサイトも存在している。

ただ、新しいボールペンは絶えず発売されているし、すべてが列挙されているわけではない。
どちらかといえば、使用できないボールペンのほうが圧倒的に少数派ではないだろうか。

f:id:OREGANO:20180322224131j:plain

基本的には、油性と水性顔料の黒のインクを使用したボールペンだと考えればいいだろう。
もう少し詳細に書けば、

  • 油性染料
  • 油性顔料
  • ゲルインク水性顔料
  • 水性顔料

この4種類ならば、たいてい対応しているはずである。

反対にパイロットフリクションのようにインクが消せるボールペンは、当然ながら公文書には使用できない。
退色の早い水性染料も不可で、ぺんてるのエナージェルやゼブラのサラサドライのように速乾性を謳い文句にしたゲルインクも使用できない。
(普通のサラサは水性顔料なのでOK)

公文書に使用できても不安はある

耐光性耐水性があって長期保存に向き、改ざんができない(!)インクのボールペンというのは、公務員でなくてもビジネス用途ではひとつの参考になるべきものだ。

ただ原理原則では上記のとおりなのだが、メーカーが公文書に使用可能をうたっていても、必ずしも長期保存に向くかどうかはわからない。

気になるのは耐光性だ。
実は以前に書類の文字が色あせて読めなくなったことがあった。
この書類、窓側に置いてあったもので、油性のボールペンで書いた注釈が退色してしまったのだ。

この書類に使用したのは古いタイプの油性インクのボールペンであり、つまり油性染料のインクである。
染料インクは耐光性が低く、そのため油性でも長時間日光にさらされる場所は苦手なだろう。

染料だけでなく顔料を配合した新油性ならばいいかというとそうでもなく、染料の分だけ色あせしてしまうようだ。
たとえばゼブラのスラリは公文書対応となっているが、使用している人の話を聞くとあまり耐光性が高くないのではないかという。

耐光性以外にも、人気の高い三菱鉛筆のジェットストリームは初期の頃は裏抜けするという話があった。

同じブランドの同じ型番のボールペンでも、時期やカートリッジによって、染料と顔料の配合などインクの中身が少し変わっていることもあるため気をつけたい。

長期間保存する書類に使用するなら

これまで個人的に長期保存の書類にはぺんてるのローリーを使用していた。
にじみの少ない油性顔料のボールペンは他に選択肢がほとんどないのも理由のひとつだ。

ただし、2018年3月現在、ローリーは公式サイトの商品紹介から消えている。
カタログにはあるのだが、そう遠くない時期にラインアップから削除される可能性が高い。
また細字の0.5は品質にムラがあるように感じているので、0.7以上の方が無難だろう。

ぺんてる ボールペン ローリー XBP127A5 5本 黒

現在、普段の書類のボールペンは長期保存の観点からはあまり意識してはいない。
経理上の保存が義務付けられる書類にしても10年程度であり、直射日光を避けきちんとファイリングをしておけば、まずだいじょうぶだろう。
これまで問題が起こったことはなく、むしろホコリのほうが気になるくらいだ。

とはいえ不動産取引の契約書のようなものはさすがにいい加減では済まされない。

使用しているのは、先にも挙げたローリーと、三菱鉛筆のユニボール・シグノ307だ。
速乾性が特徴のゲルインクボールペンではたいてい水性染料のインクだが、シグノ307は顔料を使用している。
シグノのインクにセルロースナノファイバーを添加したものであり、ブラックがしっかりと黒いのも好ましい。
油性ボールペンと比べると多少にじみはあるが、現時点では長期保存のボールペンとしては最適解なのではないだろうか。

uni ユニボールシグノ307黒 UMN30705.24 ボールペン

ひとつ残念なのは、07はある程度こだわりがある売り場でなければ置いていないことが多いところだ。
もちろんシグノでは、通常のキャップ式やRT1がほぼどの文具売り場でも手に入るので、そちらを利用するのもいいだろう。