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シンプルで合理的な生活

サビに強く手入れが楽な南部鉄器の岩鋳(イワチュー)鉄急須

前に南部鉄器の鉄瓶を使っていたことがある。 それほど愛着があったわけではなく、案の定、仕事が忙しいときに放置したまま忘れてしまい、数ヶ月後に気がついたときにはもう錆が出てしまっていた。

こまめで几帳面な性格の人か、時間がある人間か、趣味人のもので、自分のようなおおざっぱな人間には向いていない道具である。そう感じた。

しかしあるとき、鉄の急須を誕生日のプレゼントでいただくことがあった。 「こういうの好きですよね?」 そう言われて渡されたのは、藍花の日の丸という丸い鉄急須である。 色は白。 ついでにセット?の釜敷もいただいた。

南部鉄器は岩鋳IWACHU製の鉄急須

この藍花というシリーズ、どこがつくっているのかと調べてみると、どうも岩鋳製のようだ。

岩鋳という会社、今や南部鉄器でももっとも有名な会社である。

しばしばメディアにも取り上げられる、パリの紅茶店から頼まれてカラフルな鉄の急須を製造したことが転機となった。というのはビジネス雑誌の記事でもみかけたことがあった。 このパリの紅茶店、つまりマリアージュ・フレールだろう。新宿の某百貨店の店舗で実物をみたこともある。 (もしかしたらルピシエ….当時はレピシエだったが….でもみたことがあるが、これもそうなのではないか?)

もう少し調べてみると、この岩鋳に東京のワールド・クリエイトという会社が発注しているらしい。 ふと釜敷を裏返してみると「岩鋳」という文字が鋳れてあった。 たしかにこのような鉄にカラフルな色彩を施す会社はそうそうあるまい。

岩鋳鉄急須日の丸・白

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和モダンの雰囲気

今だから言うが、ここのカラフルな鉄急須ははじめてみたときは好きではなかった。 鉄といえば色は黒である。 こんな色をつけた鉄急須は、パリの人は好むかもしれないが、日本の趣には合わない。 そう感じたのである。

ところがである。実際に使ってみると、これが案外、悪くない。 和モダンというやつだ。 むしろあまりに昔風のデザインより、今の日本の家庭には合うだろう。

そもそも岩鋳の製品はどこか違和感があるデザインだったのだが、この藍花シリーズの鉄急須はシンプルで優れている。

サビに強い琺瑯引きで手入れも楽に

さて、この日の丸鉄急須、手に取ったときになんともいえない鋳鉄の重さがあり、モノの良さを感じさせる。 バランスも良い感じだ。

内側がホーローびきなのでサビに強い。 以前に使っていた鉄瓶もサビ対策はしてあるのだが、うっかりすると錆が発生してしまうのは避けられない。 その点、内側がホーロー引きのものはサビに対して過敏にならなくて済む。 注ぎ口や蓋のことを考えるとメンテナンスフリーとまではいかないが、手入れははるかに楽である。 例のパリの紅茶店(!)に製造したものも、内側はホーロー引きだという。

ただ鉄瓶や鉄急須を愛用する人には、鉄分の補給を目的にする人もいて、それだとホーロー引きでは難しいだろう。 それにホーローびきは直接火にかけることはできない。

もっとも正直なところこれらのデメリットはあまり気にならない。 こうした湯を沸かす鉄製品からの鉄分の補給についてあまり有効性を感じていない。 そもそも水を湧かしただけでは鉄分摂取には料理をする鉄鍋の方が向いているともいう。

それに鉄瓶ならばともかく、急須を直接火にかけることはまずないだろう。

なのであまり気にしない方がよさそうで、むしろホーローびきの手入れの簡単さのメリットの方が優るはずだろう。

カラーは白も良いが紫紺も気になる

かくしてずいぶんとお気に入りになった鉄急須だが、それはそれで心配もある。 白い肌に持ち手の鉉(つる)は黒というデザインはなかなか映えるのだが、汚れに弱そうに感じるのだ。 今のところは特にトラブルはないが、そこだけが気がかりである。

他にもカラーがあり、次に買うときがあれば、今度は紫紺を手にしてみたい。

この藍花シリーズには、もうひとつ朝日という鉄急須もあるのだが、個人的にはこの日の丸のデザインの方が好みである。

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